肘の外側の痛みを長引かせないための3つの視点
2026年10月22日
金沢文庫駅徒歩1分のアクティブレスト整骨院です。ラケットを振ったあと、パソコンのキーボードを打ち続けたあと、肘の外側にズキッとした痛みが出る。そんな声を、テニスやゴルフを楽しむ方からも、デスクワーク中心の方からもよく耳にします。今回は「上腕骨外側上顆炎」、いわゆるテニス肘について、肘の腱に関する最新の総説論文をもとに、肘の外側の痛みを長引かせないための3つの視点をお伝えします。
まず知っておきたい、肘の外側の痛みの正体
上腕骨外側上顆炎は、手首を反らす動作で使う前腕の筋肉が肘の外側で骨に付着する部分に、負荷が積み重なることで腱の状態が変化して起こります。テニスのバックハンドで発症することもありますが、実際にはラケットスポーツをしない方の相談も多く、デスクワークでのマウス操作や、日常的な荷物の持ち運びがきっかけになっているケースが目立ちます。トレーニングの負荷管理と同じように、日常動作の積み重ねも「負荷」として見直す必要があります。競技のパフォーマンスを維持したい方ほど、痛みのサインを早い段階でとらえ、練習内容を柔軟に調整していく姿勢が求められます。
こんなサインに心当たりはありませんか
- サーブやバックハンドを打ったあと、肘の外側に鋭い痛みが出る
- タイピングやマウス操作を続けると、肘から前腕にかけてだるさが残る
- 荷物を持ち上げた瞬間、握力が抜けるような感覚がある
- トレーニング翌日、肘の外側に張りが残っている
- グリップを強く握る動作で痛みが再現される
肘の内側が痛む「ゴルフ肘」との違いは、負荷がかかる筋肉の向きです。手首を甲側に反らして痛むなら外側、手のひら側に曲げて痛むなら内側というように、自分の身体の反応を確かめておくと、練習メニューを組み立てるときの判断材料になります。どちらの痛みも、痛みが出た直後に無理に振り続けると、フォームがさらに崩れて別の部位に負担が波及することがあるため、早めのセルフチェックが欠かせません。
こんな方は、特にチェックしておきたいです
- 週に複数回、テニスやゴルフなどラケット・クラブを使う競技をしている方
- 練習量やフォームを最近変えたばかりの方
- デスクワークでマウス操作の時間が長い方
- 重い荷物の上げ下ろしが仕事に含まれる方
- 利き手ばかりに動作が偏りやすい方
いずれも、一回一回の負荷は大きくなくても、積み重なることで腱にかかる負担は無視できないレベルになっていきます。トレーニング日誌をつけている方は、練習量が増えたタイミングと痛みが出はじめた時期が重なっていないか、振り返ってみることをおすすめします。
視点1:腱は「一撃」ではなく「積み重ね」で変化する
ご紹介する論文では、肩の腱板・肘の外側上顆・膝の腱・アキレス腱など、スポーツ現場でよく見る六つの腱の状態がまとめて解説されていました。共通していたのは、腱の変化は一度の外傷というより、日々の負荷の積み重ねによって少しずつ進むという点です。診断は問診と動作確認が中心で、近年はポイントオブケア超音波を使って腱の状態を確認する場面も増えていると紹介されています。体外衝撃波治療や多血小板血漿注射などの選択肢にも触れられていましたが、短期的な変化にとどまるとの報告が多く、運動療法や負荷管理と組み合わせることが引き続き軸になると整理されていました。競技を続けながら状態を整えたい方にとっては、休むか続けるかの二択ではなく、負荷を調整しながら段階的に戻していく発想が重要だという点は、現場の感覚とも一致するところです。
視点2:フォームと負荷配分を見直す
痛みが出る背景には、フォームの崩れや、トレーニング量の急な増加が隠れていることも少なくありません。ラケットのグリップが太すぎる、または細すぎる、手首だけで打とうとしてしまう、といった癖は前腕の腱に負担を集中させます。デスクワークの方も同様で、肘を机から浮かせたまま作業を続けると、前腕の緊張が抜けにくくなります。椅子や机の高さが合わず、肩がすくんだ姿勢で長時間作業していることも、前腕への負担を増やす要因になります。週単位での練習量や作業時間を記録し、急激に負荷が増えていないかをチェックすることは、コンディションを保つうえで基本になる習慣です。ラケットのガット面が固くなっている、シューズのグリップが緩んでいるといった、道具側の変化が身体への負担を増やしていることもありますので、あわせて見直してみてください。
視点3:回復のための時間を計画に組み込む
痛みを我慢して練習や作業を続けると、腱の状態がさらに変化し、軽い負荷でも痛みが出やすくなってしまいます。握力の低下や、練習の質が落ちたと感じる場合は、身体からの明確なサインです。トレーニングと同じくらい、リカバリーの時間を計画に組み込むことが、長い目で見てパフォーマンスを維持する近道になります。痛みを抱えたまま無理に量をこなすより、一時的に負荷を落として回復を優先したほうが、結果として復帰までの期間が短くなることも少なくありません。※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もありますので、痛みが長引く場合やしびれを伴う場合は無理をしないでください。
セルフケアで取り入れたい習慣
練習や作業の合間に、手首を手のひら側にゆっくり曲げて前腕の外側を伸ばすストレッチを取り入れると、こわばりが軽くなると感じる方が多いです。練習直後で痛みが強いときは冷やして様子を見て、慢性的な張りが続く段階では温めてから軽く動かすほうが楽に感じることもあります。前腕のストレッチに加えて、肩甲骨まわりを大きく動かすウォームアップを習慣にすると、肘だけに負担が集中しにくくなります。グリップを握る力を測るチェックを定期的に行い、左右差や以前との違いを把握しておくことも、早めの対応につながります。
アクティブレスト整骨院での対応
当院ではまず、競技や作業でどんな動作を繰り返しているか、いつから痛みが出ているか、直近で練習量や作業環境に変化がなかったかを詳しくヒアリングします。そのうえで、肘・前腕・肩の動きを一つずつチェックし、痛みが出る角度やフォームの癖、握力の左右差を確認します。確認した内容をもとに、前腕の筋肉のこわばりをゆるめる手技と、肩甲骨から手首までを連動させて動ける身体づくりに向けたアプローチを組み合わせます。競技復帰を目指す方には、段階的に負荷を戻すための練習量の目安もあわせてお伝えしています。フォームの映像を一緒に確認しながら、癖を修正するためのポイントをお伝えすることもあります。デスクワークが中心の方には、作業環境の見直しや休憩のタイミングについても具体的にご提案しています。
金沢文庫でご相談ください
金沢文庫駅から徒歩1分という立地を活かし、練習前後や仕事帰りにも立ち寄りやすい環境を整えています。テニスやゴルフを楽しむ方はもちろん、デスクワークで肘の違和感が続いている方も、一度ご相談ください。競技復帰のスケジュールや、日々の作業と両立できるケアの頻度についても、一緒に組み立てていきます。大会や繁忙期が近い方には、そこから逆算して負荷を調整するプランもご提案できますので、遠慮なくご相談ください。
まとめ:肘の違和感を放置しない3つの習慣
肘の外側の痛みは、負荷の記録・フォームの見直し・回復時間の確保という3つの視点で向き合うことで、長引かせずに済むケースが少なくありません。痛みが軽いうちに動作の癖を見直しておくことが、動ける身体を保つための近道です。「痛みが出てから休む」のではなく、「痛みが出る前に整える」という発想を持てるかどうかが、シーズンを通してパフォーマンスを保てるかどうかの分かれ目になります。アクティブレスト整骨院は、金沢文庫でスポーツやお仕事に励む皆さまが、無理なく活動を続けられるよう、これからもサポートしてまいります。
参考文献
Meredith TJ, et al. "Diagnosis and Management of Common Tendinopathies." Current Reviews in Musculoskeletal Medicine, 2025. PMID: 40890522. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/40890522/





