膝の痛み

このようなお悩みはありませんか?
膝の痛み
  1. 膝の形が変わった気がする
  2. しゃがんだり正座をしようとすると膝が痛いもしくはできない
  3. 歩いていると徐々に痛くなってくる
  4. O脚もしくはX脚である
  5. スポーツ等で痛めてしまった
  6. 膝に水が溜まっていると言われる
膝の検査

上記のようなお悩みをお持ちの方に向けて、今回は膝の痛みについてお話しして参ります。

膝関節は日常でも動かす機会の多い関節であり、痛みや不調があると本当に不便ですよね。。

私も、空手や柔道を昔やっていたので膝を怪我をしてしまった時は、駅の階段やエレベーターのない建物に絶望したのを良く覚えています。

ここでは

  1. 簡単に膝の痛みの種類と分類
  2. 膝の痛みが出る原因と対策

についてお話ししていきます。

①簡単に膝の痛みの種類と分類

まず、膝の痛みと一言で言っても種類が多数あります。

痛みの箇所で分類してみました。(あくまでもざっくりなので参考程度に。)

1つ1つを細かく説明すると長くなってしまいますので、ここでは端的に触れていきます。

ジャンパーズニー

別名 膝蓋腱炎ともよばれます。

膝蓋腱という腱に過剰な引っ張られるストレスがかかることで、その周辺に炎症を起こします。

膝蓋腱は、太ももの前の筋肉と脛(すね)の骨を繋いでいる靭帯で、ここにストレスがかかる一般的な要因としては、太ももの前の筋肉の使いすぎや張力の増加などが該当します。

膝のお皿の上下、どちらかが押すと痛いのが特徴です。

オスグッドシュラッター

成長痛としても有名なオスグッドです。

すねの前側が出っぱってくるように変形することもあります。

実は、ジャンパーズニーとも少し似ており、太ももの前の筋肉の引っ張る力が増した結果、脛の骨に炎症や変形が起こるのがオスグッド、腱に炎症が起こるのがジャンパーズニーです。

脛骨粗面と呼ばれる、膝の下の出っ張りに押すと痛みが出ます

腸脛靭帯炎

長距離ランナーを悩ませることが多い悩みです。

骨盤付近からすねの骨に付着している、腸脛靭帯と呼ばれる組織に炎症が起こります。

要因としては、膝の曲げ伸ばしに伴って腸脛靭帯が腓骨などの周辺組織と擦れて摩耗していくことや、それが起こりやすいアライメント(骨の位置関係やバランス)が挙げられます。

膝の外側で関節が動く部分より、少し上を押すと痛みます。

鵞足炎

ジャンパーズニで出てきた脛骨粗面の、やや内側かつ下方に押すと痛みが出ます。

鵞足とは、内転筋群(脚を閉じる方向に働く筋肉)が付着する部分の名称であり、鵞足炎はそのまま鵞足の炎症です。

原因は、内転筋群の過負荷や機能不全が多いとされています。

内側側副靭帯損傷

基本的には、縦方向に曲げ伸ばしで動く膝時関節を、側方(横方向)にぶれないように支える靭帯と呼ばれる強いヒモのような組織があります。

膝の内側の靭帯を内側側副靱帯、外側を外側側副靭帯と言います。

内側側副靱帯に炎症や損傷を起こすのが、内側側副靱帯損傷です。

内側側副靱帯のすぐ下には、滑液包と呼ばれる膝の潤滑油のような液体を作り出している袋があり、滑液包にまで炎症が及ぶと膝に水が溜まります。

靭帯は、筋肉と違って収縮したり弛緩したり自力でする組織ではないため、靭帯が自力で損傷することはありません。膝の骨の位置やバランスの悪化や使い方で損傷します。

膝の曲げ伸ばしされる関節の真上、内側を押すと痛みがあります。

外側側副靭帯損傷

外側側副靱帯に炎症や損傷を起こすのが、内側側副靱帯損傷です。

内側に比べると少なくはありますが、稀に発生します。

膝の曲げ伸ばしされる関節の真上、外側を押すと痛みがあります。

内側半月板損傷

膝の関節は、大腿骨という太ももの骨と脛骨というすねの骨が関節を作っています。

この大腿骨と脛骨の隙間には、半月板と呼ばれるクッションが入っています。

半月板は、内側の半月板と外側の半月板に分かれており、内側の半月板が損傷するのが内側半月板損傷です。

また、関節の中に半月板は存在するため、血行が悪く、なおりが悪い組織とされています。

悪化を繰り返すと、傷ついた半月板に膝の骨が引っかかってロッキングすることがあります。

膝の中の方が痛いとおっしゃる方が多いです。

外側半月板損傷

外側の半月板が損傷するのが、外側半月板損傷です。

半月板損傷は、どちらも骨の位置関係やバランスの悪化や使い方の癖によって発生することが多いです。

膝をシンプルに曲げ伸ばしするだけでなく、ねじって曲げ伸ばしすような競技選手に特に多いイメージがあります。(柔道など)

十字靭帯損傷

半月板と同じく、膝関節の中に存在する靭帯です。

前十字靭帯と後十字靭帯が存在し、前十字靭帯が損傷すると、大腿骨に対して脛の骨が前方にずれやすくなり、後十字靭帯が損傷すると、逆に大腿骨に対して脛の骨が後にずれやすくなります。

スポーツ中に発生することが多く、手術適応も存在するため、当院では一度、連携している整形外科さんにご紹介させていただいた上で、問題なければ介入という手順をとっています。

膝の痛みが出る原因と対策

膝の痛み

ここまでで、膝の痛みと言っても種類がかなり豊富にあり、それぞれについて良くする方法も多岐にわたることがわかるかと思います。

が、全てに共通して言えることがあります。

それは、

膝の関節や特定の筋肉に負担が集中してかかっていると不具合を起こす

です。

前述した怪我別の対処はもちろん大切ですが、それらがなぜ発生したのか、というポイントで見ていくとこの対処が重要になってきます。(逆にシンプルにここが対処されれば比較的安心です)

シンプルなので説明していきます。

はい。また小難しそうな自作の図を出してきましたが、大丈夫です。

敢えて、ものすごくシンプルに説明します。

赤い関節は、動けば動くほどいい関節
青い関節は、動きすぎると痛めやすく、安定性が大切な関節です。

これを見ていただけるとわかるのですが、膝は青です。

つまり、変にテクニカルに動かしすぎてはいけない関節なのです。

そして、膝の上下の関節を見ていただきたいのですが、足首と股関節は赤です。

つまり、たくさん動かせれば動かせるほどGOODな関節です。

膝に痛みがある方は、これが逆になっている傾向が多いんです。

股関節と足首が硬くて、膝はぐらぐら。

目指すべきは、柔軟な股関節とふくらはぎの筋肉とガチッと安定した膝。

膝の問題は膝だけを良くしても一時凌ぎなんです。

広いユニットで捉えて原因からしっかりアプローチしましょう。


いかがでしたでしょうか?

この記事が皆様のお役に立てれば幸いです!

ここまでお読みいただきありがとうございました。