腰痛


- 突然痛むことがあり何度か繰り返している
- 靴下を履こうとすると痛みがある
- 長時間立っていると痛みがある
- 座っているところから立とうとすると痛みがある
- 動けないほどではないが痛みは長年感じている
- 痛みまでいかないが固さや違和感が0ではない

上記のような状態にお悩みの方に向けて、今回は腰痛について解説していきます。
全体の構成は
- 腰痛の種類とそれぞれの原因
- 腰痛の原因別のアプローチ 当院の施術について
の順にお話ししていきます。
それでは①から見ていきましょう!
腰痛の種類とそれぞれの原因
まずは腰痛の種類(分類)から見ていきましょう。
腰痛と一言で言っても大まかに
- 椎間板性腰痛
- 椎間関節性腰痛
- 筋膜性腰痛
の3種類があります。
それぞれ原因も異なれば、良くする方法も再発予防での注意点も異なりますので、この見立てが間違ってしまうと大変危険です。(最悪悪化させてしまったりいつまでも良くならないことがあります。)
あなたの腰痛がどのタイプなのか見極める1つの指標になるように、簡単に噛み砕いて説明していきます。
椎間板性腰痛

腰の背骨と背骨の間にある椎間板というクッションが痛むことで腰痛を引き起こします。
基本的に、椎間板は元々は神経も血管もそこまで発達はしていません。
しかし、人間の体は痛んだ箇所に神経や血管を新生(組織修復のために栄養の運搬経路である血管と、痛みによって動かせなくするために神経を新しく作る)します。
普段、神経が少ないところに神経が新生されているので痛みや違和感がでます。
椎間板性腰痛は、腰を丸める動きで特に痛みが強く、靴下を履くときに痛みが出たりしゃがむのが辛くなったりします。
原因となる動きも同じく、前屈みで作業したときや、重いものを持ち上げようとしたとき、長時間しゃがんで草むしりなどをしたとき、ソファで(腰が丸まったまま)寝てしまった、等で発生します。
何度も繰り返したり悪化をさせてしまうと椎間板ヘルニアになることがあります。
椎間関節性腰痛

腰の背骨の後側に、椎間関節と呼ばれる神経の出口があります。
この椎間関節を、主に腰を反る動作で痛めてしまうのが椎間関節性腰痛です。
腰を反ることで椎間関節が狭まってしまい痛みが発生するため、うまく痛みを逃すことができれば、椎間板性腰痛や筋膜性腰痛に比べて早期に痛み自体は良くしやすい腰痛です。
原因となる動作は、長時間立っていた(電車など)ことや、うつ伏せで携帯電話を長時間操作したりTVを見ていたなども原因として多く散見します。
何度も繰り返したり悪化させてしまうと、腰椎滑り症や腰椎分離症につながることがあります。
筋膜性腰痛

その名の通り、筋肉や筋膜に損傷があり痛みを出す腰痛です。
特徴的なのは、痛みが出ている箇所を明確に指一本でさせることが多いことです。
関節や軟部組織が傷んでいるケースと違い、はっきりと『ココが痛い!』とおっしゃることが多いです。
原因はさまざまで、椎間板性腰痛や椎間関節性腰痛のように傾向を示しづらいのですが、筋肉の元々の弾力性が失われて慢性的に筋肉が硬くなってしまっている方や、股関節や背中の背骨が固すぎてうまく動かず、その分腰に負担が一極集中してしまっている方に多い印象があります。
ひどく痛めてしまうと熱感(触ると熱い)や内出血が出ることもあります。
いかがでしたか?
ご自身の腰痛が当てはまりそうなものは見つかりましたでしょうか?
とはいえ、現実的にはこれらの腰痛の1種類が発生していることもあれば2つや3つの腰痛が複合しているケースや、坐骨神経痛など全く別のものが併発しているケースが存在するため、しっかりと検査、判断できるところで施術を行うことがおすすめです。
私たちが痛みがある人に、マッサージチェアや専門的でない人に腰や体を揉んでもらうことに肯定的でないのには、しっかりとした鑑別や検査をふまえていないからです。
良くなることもあれば悪くなることもある。ではダメなんです。。
腰痛を良くする上で大切なのは、しっかりと検査に基づく鑑別の元に理論的なアプローチを行なっていくことであると考えております。
続いて、②腰痛の原因別のアプローチ 当院の施術について 説明していきます。
腰痛別のアプローチ 当院の施術について

ここからは、腰痛の原因別のアプローチ、当院の施術について見ていきましょう!
腰痛タイプ別のお話しに加えて、全ての腰痛に共通する部分もありますので、そのお話もしていきますね。
実は、ここが一番大切であったりします。(最後に致しますね。)
椎間板性腰痛の施術
先ほどの説明の通り腰の骨が丸まるストレスによって発生する腰痛です。
このタイプの腰痛に対して必要なアプローチは
- 骨盤の丸まりを正す
- 腰の骨の丸まりを正す
- 骨盤を丸まる方向に引っ張ってしまうモモの裏の筋肉を緩める
- 背中の丸まりを正す
- 過剰な左右差があれば正す
ことです。
セルフケアでも方向性は同じです。
椎間板性腰痛が頻発する方には痛みが取れた後、セルフケアとしてモモの裏のストレッチをお願いすることが多いのも同様の理由です。(痛みが強いうちはやらないでください)
椎間関節性腰痛の施術
こちらは前述の通り、腰の反りが原因となる腰痛です。
このタイプの腰痛に必要なアプローチは
- 骨盤の反りを正す
- 腰椎の反りを正す
- 骨盤や腰椎を過剰に反らせてしまう股関節前の筋肉を緩める
- 背中の丸まりを正す(こちらも反りではなく丸まりです)
- 過剰な左右差があれば正す
ことです。
痛みの緩和は比較的早いイメージの腰痛ですが、再発は最もしやすく、再発予防のためには腹筋群の強化や股関節前面の筋肉のストレッチ、猫背の改善が併せて必要になるケースが多いです。
セルフケアの方向性と、日常での注意点を知っておくことが重要です。
筋膜性腰痛
原因はさまざまあるため、傾向分析が難しいですが、後述する全ての腰痛に共通する原因とアプローチで説明していきます。
やるべきこととしては
- 損傷した筋肉の傷をなるべく近づけた位置に調整し修復を早める
- 損傷に対して超音波で修復を最大限に早める
- 損傷部位をテーピングでカバーする
等があります。
筋膜性腰痛も繰り返しやすい腰痛であり、一度痛めた部分の筋繊維は筋繊維の造りが変化することが多く、組織の張力がそこだけ変わることによって、再発が起こりやすいと考えられています。
なるべく跡を残さないで良くすることと、後述するそもそも腰痛で注意しておくべきことが大切になってきます。
最後に…

全ての腰痛に共通する「そもそも腰痛で注意しておくべきこと」についてお話しいたします。
腰痛はどのタイプにせよ、腰に負担がかかった。という事実に対して組織の損傷が発生して、痛みにつながっているのがお分かりいただけたけと思います。
ではなぜ、腰に負担がかかったのでしょうか?
私はよく、体の関節や筋肉の構造を、職場の人間関係に例えてお話しすることが多いです笑
あなたは中間管理職にいるとして、上司と部下が1人ずついるとしましょう。
上司が体調不良で1ヶ月働けなくなると、あなたの仕事にどのような影響が出るでしょうか?
同じく部下が同じ状況になったらあなたの仕事はどうでしょう?
めっちゃ負担かかりますよね!
これは体の関節でも同じことが言えます。
腰の関節の上下にあるのは、胸椎と呼ばれる背中の背骨と、股関節です。
腰痛を引き起こす方の多くが腰のみの問題ではなく、股関節がうまく動いていなかったり、猫背で背中がうまく動かなかったりする方がほとんどです。
そうなんです。
腰痛で大切なのは、腰の上下の関節もしっかり考慮して、原因分析と施術を改善のアクションを行うことなのです。
体は、痛みも違和感も完全に0で正常です。
歳だから多少の痛みや違和感はあって当たり前。
仕事柄しょうがない。
などという悲しい声を良く耳にします。
果たしてそうでしょうか?
80歳の方は全員がどこかに痛みを持っていますか?
同じ職場で痛みなく働けている方はいませんか?
痛み、違和感0は目指せる目標です。
諦めかけている悩みや痛みでも私たちに一度お気軽にご相談くださいね。