坐骨神経痛


- ももの裏や横が痺れる
- 長時間座ったり立ち上がる際に痛みや違和感がある
- よくなったり悪化したりを繰り返している
- 腰やお尻にも痛む箇所がある
- ビリビリジンジン痺れる
上記のようなお悩みのある方に向けて、ここでは坐骨神経痛について解説していきます。
お話しの構成は
- 坐骨神経痛とは?なぜ起こる?
- 坐骨神経痛をよくするにはどうしたらいい?
の順序で進めていきます!
坐骨神経痛とは?なぜ起こる?

坐骨神経痛とはなんでしょうか?
なかなか聞きなれない響きの難しい言葉ですよね。。。
坐骨神経痛はシンプルに、坐骨神経と呼ばれる腰から足先までを支配している神経が圧迫や牽引(押されたり引っ張られたり)のストレスをかけられ、ダメージを受けて発生する痛みや不調のことです。
参考までに、自作の坐骨神経のイメージ画像を貼付しておきます。

この図を見てわかるように、坐骨神経は走っていくにつれて名前を変えながら走行します。
道路の名前みたいな感じですね!
国道〇〇線→県道▲▲道路 みたいな。
神経は、ストレスを受けた部分から抹消(頭から遠い側。坐骨神経であれば足側)に痛みや痺れが出ます。
坐骨神経が傷めば、その先の脛骨神経や腓骨神経などにも、不調は起こり得るわけですね。
ただし、あくまでも原因はストレスを受けている部位ですので抹消には原因はありません。
坐骨神経痛を良くする上で大切なのは、どこで、どんなストレスを受けて不調を発生させているのか。を正確に把握することです。
腰の骨にヘルニアがあって坐骨神経が圧迫されているのか、腰の筋肉が緊張してしまっていて坐骨神経にストレスがあるのか。
お尻の筋肉が固まって坐骨神経を圧迫しているのか、股関節がずれてしまっていて坐骨神経がひっぱられてしまっているのか。
坐骨神経痛の原因にも様々なタイプがあります。
ここからは、坐骨神経痛の原因による簡単な分類と、坐骨神経痛を良くする上で必要なことについてお話ししていきます。
坐骨神経痛をよくするにはどうしたらいい?
坐骨神経痛を簡単に原因別に分類してみましょう!
- 腰の筋肉が固まって坐骨神経を圧迫するケース
- お尻の筋肉が固くなって坐骨神経を圧迫するケース
- 股関節がずれて坐骨神経を牽引もしくは圧迫するケース
- 腰のヘルニアや腰の骨の中が狭くなってしまうことによって坐骨神経が圧迫されるケース
このよく見られる4ケースについてお話をしていきます!
①腰の筋肉が固まって坐骨神経を圧迫するケース

このケースでは、腰の筋肉が固く収縮することで、坐骨神経の前段階の仙骨神経や腰神経を圧迫して坐骨神経痛の症状が現れます。
腰の筋肉の収縮を良くしていくことが、坐骨神経痛の改善策になります。
なぜ、腰に収縮が現れてしまうのか?
それは、腰に負担が集中してしまっているからです。
なぜ腰に負担が集中してしまうのか?
一概には言えませんが、圧倒的に多いのは周辺の関節である股関節と胸椎の可動性の低下です。(つまり動きが固くなりうまく機能しなくなること)
筋肉は使用されない状態が続くと、代謝や血流が低下し栄養不足になります。
特に、筋肉や神経は酸素をたくさん消費する組織なので、酸素や栄養を運ぶ血流はとても大切です。
うまく栄養や酸素が回らないと、筋肉や神経は機能制限モードになっていきます。
これが股関節や胸椎で発生してくると股関節、胸椎はだんだんと動きが固くなっていきます。
すると、本来は股関節や胸椎がこなしていた仕事まで、腰椎に集中し始めてしまいます。
腰椎は過剰な負荷に耐えるために周辺の筋肉を過剰に興奮させて頑張ってしまいます。
これが腰に負担が集中した状態です。
スタートはどこだったのか?
スタートは、股関節と胸椎をあまり動かさなくなったことによる局所の栄養代謝、血流の低下でした。
運動不足と言ってしまえばそれまでですが、ほとんどの怪我のスタート地点はここです。
運動を継続するのが難しい、そんな時間も余裕もないよ・・・という方に私たちの存在を思い出してほしいのです。
施術でも血流量、栄養代謝、酸素代謝までは良くすることができます。(健康な方の筋肉の肥大までは難しいですが、血流量が上がれば脂肪燃焼率、筋肉のつきやすさは向上します。)
私たちがメンテナンスをお勧めする理由はここにあります。
話が脱線してしまいましたが、腰の骨の周辺筋肉が固まることで発生する坐骨神経痛の対策は、周辺の股関節、胸椎を含めた周辺関節の調整と筋肉の代謝の改善です。
②お尻の筋肉が固くなって坐骨神経を圧迫するケース
次に、お尻の筋肉が固まることで坐骨神経を圧迫するケースです。
このケースは原因や対策が
③股関節がずれて坐骨神経を牽引もしくは圧迫するケース
とも共通しているので、まとめて解説していきます。
②と③で共通しているのは、股関節が主な原因となっている点です。
③の延長線上に、②があると言っても良いかもしれません。
股関節はその構造上、得意ではない動きがあります。
それは内股方向への動きです。下図参照

股関節は、内巻きの動作で前方にずれやすい構造を持っており、この動作を頻繁に行う、もしくは内股姿勢を多くとる方は、股関節やお尻の筋肉に不調が出やすいと言われております。

このお尻のストレッチ、見たことありませんか?
右足の股関節が内側に倒れているのがわかると思います。
この動きでお尻の筋肉は引き伸ばされるわけですが、筋肉が引き伸ばされると同時にお尻の内圧も上がります。
これが一時的なストレッチなら全く問題はないのですが、常日頃からこのストレスがかかってしまうと、坐骨神経は圧迫を受けてしまうわけです。
この②と③のパターンで坐骨神経痛が発生している場合には、やるべきは股関節の角度の調整とお尻の筋肉の血液循環と代謝の回復となるわけです。
④腰のヘルニアや腰の骨の中が狭くなってしまうことによって坐骨神経が圧迫されるケース
このケースでは、腰の骨と腰の骨の間に存在している椎間板と呼ばれるクッションにダメージ、変性があり坐骨神経を圧迫してしまったり(椎間板ヘルニア)、腰椎の中の神経のためのスペースが何らかの原因で狭くなってしまう脊柱管狭窄症によって坐骨神経痛が出るケースです。
このケースが最も注意が必要なケースであるため、最後にご説明いたしました。
この場合、通常の坐骨神経痛のアプローチの前段階で、ヘルニアもしくは脊柱管狭窄症に対するアプローチをしないとうまく効果が出ないことがあります。
私たちは検査、鑑別を行い、どこからくる坐骨神経痛なのかを正確に把握し施術プランを選定します。
椎間板ヘルニア 脊柱管狭窄症 のページも作成しておりますので、こちらも是非ご参照ください。
いかがだったでしょうか?
坐骨神経痛について解説していきました。
この情報が皆様のお役に立てれば幸いです!