柔道整復師とは何? 柔道整復術とは?
2025年02月13日
柔道整復師という免許をご存知でしょうか?
なかなか聞きなれない響きですよね。
実は私たちのように整骨院(接骨院)や整形外科で働いている医療スタッフが取得している免許のことです。
私も大学4年間で勉強し60%くらいの合格率の国家試験を合格して柔道整復師免許を厚生労働大臣からいただいて業として施術にあたっております。
それにしても柔道整復師って名前、なんだか聞きなれない響きですよね。
柔道?なんで柔道?と思われる方が多いでしょう。
似たような資格に理学療法士やあんまマッサージ指圧師などもおりますよね。
今日はこの柔道整復師と柔道整復術について簡単に解説していきます。
柔道整復術とは?
柔道整復術は江戸時代、江戸の大火と言って火事が頻発していた時代から存在していたと言われています。
当時は木造建築物ですから火事では火の周りも早く、それを防ぐためにも木製の建物はどんどん倒して対策せなばなりませんでした。
日本人はなんでも番付が好きです。今で言うランキングですね。
この江戸の大火でも人助け番付がありました。
ここでたびたび登場人物として出てきたのが日頃から人の関節を殺法で狙ったり、それを活法で戻したりしていた柔道家だったわけです。
この柔道家たちが使っていた活法が柔道整復術と呼ばれる技術です。
なぜ番付に医者がいないのか?
答えは簡単です。当時の医者は今のような西洋医学ではなく、どちらかというと漢方や中医学の医者がメインで、骨を折ったり関節がずれたり外れたものは、医者よりもむしろ柔道整復師の仕事だったわけです。
日本人は西洋医学の発展こそ遅かったですが、勤勉で精密な国民性と精神性をもつ民族です。
切ったり貼ったり安易にしなくても、当時の日本の柔道整復師が確立した骨折や脱臼の施術の完成度はとんでもなく高い水準の技術体系になっていました。
それこそ海外であればすぐに切って、ボルトをいれて手術しないと治らないと考えられていた複雑な症状も保存療法で見事に治していた文献や記録が数多く残されています。
よって海外から西洋医学が入ってきたとき、日本では医師と柔道整復師がタッグを組んで骨折脱臼の処置にあたっていました。
医師がレントゲンなどで読影し、柔道整復師が整復(骨や関節を正しいあるべき位置に戻すこと)し固定する。
似たようでも、実は畑が違ったわけです。
柔道整復術は、急性期の骨折や脱臼、捻挫、打撲などのみについて定義された技術体系ではありません。
それは療養費という保険の枠組みとシステム上の話であって、「柔道整復術」は腰痛であっても肩こりであっても何にでも適応できる技術体系です。
ここを勘違いされている医療関係者が多いですが、施術可能範囲&権限と療養費のシステム上の枠組みは全く別の定義です。
私たちが提供している技術体系は、養成校で学習し国家試験でも範囲である解剖学、生理学、病理学、運動学などの西洋医学と、古来より医学とは別の軸で発展してきた柔道整復術の源流の技術も合わさったものなわけです。
「柔道整復術」が特異的な点や優れている点に関しては章を分けますが後日解説していきます。