肘の痛みがコンディションを下げていませんか ─ 外側上顆炎(テニス肘)へのコンディショニングアプローチで「使える肘・腕」を立て直す
2026年06月11日
神奈川県横浜市金沢区 金沢文庫駅徒歩1分のアクティブレスト整骨院です。
「テニスやバドミントンをすると肘の外側が痛む」「ラケットを振るたびに肘にズキッとする」「デスクワーク後に肘から前腕がだるくて、夜の練習に集中できない」——そんな悩みを抱えながら、それでも動き続けようとしている方に向けて、外側上顆炎(テニス肘)の基本的な知識と、コンディショニングからのアプローチについてお伝えします。
外側上顆炎は、テニスプレイヤーだけでなく、バドミントン・ゴルフ・野球・剣道など、ラケットやグリップを使うスポーツ全般、さらにはデスクワーカーや介護職の方にも多く見られます。「ちょっと休めば大丈夫」と放置しているうちに、動けるコンディションから遠ざかってしまうことも少なくありません。
外側上顆炎(テニス肘)とは?
肘の外側にある骨の出っ張り(外側上顆)に付着する腱、なかでも「短橈側手根伸筋腱」が、繰り返しの負荷によって変性・損傷しやすくなった状態です。名前に「炎症」とありますが、慢性化したケースでは炎症というより腱そのものの「組織の変性」が主体であることが多く、単なる安静だけでは改善しにくい場合もあります。
動きを制限してただ休むだけでなく、身体の使い方を見直しながら適切な負荷を与えていく「コンディショニング的アプローチ」が、この状態からのリカバリーには重要と考えています。
よく見られる症状・特徴
外側上顆炎では、以下のような症状が見られます。
- 肘の外側の骨の出っ張りを押すと痛みがある
- 物を握ったり、ラケットを振ったりすると肘外側に痛みが走る
- ペットボトルのふたを開ける、雑巾を絞るといった動作が苦手になる
- 運動後・仕事後に肘から前腕がだるくなる
- 慢性化してくると安静時にも鈍い痛みや不快感が続く
- パフォーマンス発揮時に肘をかばい、フォームが崩れやすくなる
- グリップの力が落ちた感じがあり、スイング時に影響が出る
原因として考えられる状態 ─ 最新研究の視点
外側上顆炎は、手首の伸展(手首を甲側に反らす動き)や前腕の回旋(手を返す動き)を繰り返す動作によって、外側上顆付近の腱に負荷が蓄積することで起こります。スポーツのオーバーユースはもちろん、身体の使い方のバランスが崩れていると局所への負担が増します。
2025年にCureus誌に掲載された研究(Tayyab M, Ahmad Z, Tanveer M, et al.)では、外側上顆炎を含む各種腱症に対して、手技的アプローチ(ドライニードリング等)と運動の組み合わせが、運動単独と比較して痛みの改善に有意な差をもたらしたことが報告されています(平均差 −2.14、95%CI −3.50〜−0.78、対象: 4件のRCT・255名)。
これは、「とにかく休む」だけでなく、適切な刺激と動きの組み合わせがリカバリーを助けるという考え方を支持するひとつのエビデンスとして参考になります。ただし対象研究数が限られており、研究間のばらつきが大きいことも指摘されています。個々のコンディションに合わせた判断が重要です。
身体の使い方・コンディションへの影響
外側上顆炎の原因を深掘りすると、多くの場合「肘・前腕だけの問題」ではないことがわかります。
たとえば、肩関節の可動域が制限されていたり、胸椎(背骨の胸の部分)の動きが硬くなっていたりすると、肘や前腕に余計な負担が集中しやすくなります。また、体幹の安定性が不十分な場合、手や腕だけで動作を補おうとする力学的なパターンが生まれ、肘への局所負荷が増す要因になります。
グリップの仕方、スイングフォーム、デスクワーク時の姿勢、ラケットやマウスの持ち方など、「身体の使い方」全体を見直すことが、根本的なコンディション回復につながります。
放置するとパフォーマンスはどうなる?
外側上顆炎を「まあ大丈夫」と放置していると、腱の変性が進み、通常の動作でも痛みが出やすい状態になっていきます。スポーツにおいては、痛みをかばうフォームが定着し、他の部位(肩・手首・肘内側など)への負担が増える「代償パターン」が生じることも懸念されます。
「少し休んだら戻れるだろう」と思っていたのに、気づいたら回復に時間がかかりすぎる、という状況に陥ることもあります。早めに状態を確認してコンディショニングを始めることが、最終的に早く動ける身体に戻る近道です。
※状態によっては医療機関での検査をおすすめする場合もあります。
アクティブレスト整骨院での対応について
当院では、外側上顆炎でお越しいただいた場合、まず「どの動作で痛みが出るか」「肘だけでなく肩・胸椎・体幹はどうか」「スポーツや仕事の動作特性はどうか」を確認するところから始めます。
その後、肘周囲の手技的アプローチ(筋膜・腱へのケア)と、肩・胸椎の可動域改善に向けた施術を組み合わせ、「痛みのある肘」から「使える肘・腕」へのリカバリーを目指します。
また、「どの段階でどんな動きを再開してよいか」「日常生活・スポーツでの動作をどう見直すか」というコンディショニングの視点からのアドバイスも行っています。「ただ休む」ではなく「立て直しながら動く」ことを一緒に考えていきます。
こんな方は一度ご相談ください
- テニスやバドミントン、ゴルフなどで肘の外側が痛む
- ラケット・グリップを握ると肘に違和感・痛みがある
- デスクワーク後に肘が重だるく、夜の練習や翌日の動きに影響が出ている
- 「テニス肘」と言われたが、どのようにリカバリーすればよいかわからない
- 肩や首も一緒に気になっている
- 早く競技・日常に戻りたい
まとめ
外側上顆炎(テニス肘)は、オーバーユースと身体の使い方のアンバランスが積み重なって起こることが多い状態です。最新研究では、手技的アプローチと運動を組み合わせることが、単独アプローチよりも痛みの改善に有意な差が出る可能性が報告されています。
アクティブレスト整骨院では、「痛みからの回避」ではなく「コンディションを立て直して動ける身体へ」という視点で対応しています。肘の痛みをきっかけに、身体の使い方全体を見直してみませんか。
参考文献
Tayyab M, Ahmad Z, Tanveer M, et al. Effectiveness of Dry Needling Combined With Exercise Versus Exercise Alone in Various Tendinopathies: A Systematic Review and Meta-Analysis. Cureus. 2025. PMC12538665. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC12538665/





