『筋肉が固い』ってなぜ起きる?
2025年03月28日

「筋肉が固い」ってなぜ起きる?
〜ミオシンとアクチンの視点から見える、身体の中の仕組み〜
横浜市金沢区金沢文庫駅の東口から徒歩1分(ドトールコーヒーさんの2階です。)アクティブレスト整骨院です!
「肩が張って動きにくい」
「腰が重だるくて立ち上がりにくい」
そんな時、「筋肉が固まってるのかな?」と思う方も多いのではないでしょうか。
実はその“筋肉が固い”状態、体の中では非常に細やかな変化が起きています。
今回のブログでは、筋肉の中にある「ミオシン」と「アクチン」という2つのタンパク質をキーワードに、筋肉の仕組みと「なぜ固くなるのか?」という疑問をわかりやすく解説していきます。
⸻ ■ 筋肉を動かす仕組みとは?
私たちの体の中には約600個もの筋肉があり、それぞれが収縮と弛緩(ゆるむ)を繰り返して体を動かしています。
筋肉は筋線維(筋細胞)という細長い構造が束になってできています。さらにその中には、ミオシンとアクチンという細いタンパク質があり、これらが「スライディング運動」をすることで筋肉が収縮します。 イメージとしては、アクチンの“レール”の上をミオシンの“手”がつかんで滑るように動くことで筋肉が縮む、という感じです。 この一連の動きがスムーズであれば、筋肉はやわらかく、力も入りやすく、痛みや不快感も感じにくい状態になります。
⸻ ■ ミオシンとアクチンが“離れない”とどうなる?
本来、筋肉は動作のたびにミオシンとアクチンがくっついたり離れたりを繰り返しています。 しかし、長時間の同じ姿勢や筋肉の使いすぎ、あるいはストレスなどによって「ゆるむ動き」が妨げられると、ミオシンとアクチンが結合したまま離れにくくなることがあります。 この状態が続くと筋肉の柔軟性が失われ、触ったときに「硬い」「張っている」と感じるようになります。 つまり、筋肉が固いと感じるのは、筋肉の中でミオシンとアクチンが“縮んだ状態”でとどまっているということなのです。
⸻ ■ エネルギー不足が筋肉の「硬さ」に影響?
ミオシンがアクチンから離れるためには、ATP(アデノシン三リン酸)というエネルギーが必要になります。 しかし、血流が悪くなったり、筋肉に必要な栄養が十分に届かなくなると、このATPの供給が低下してしまいます。 ATP不足=「離れる力が足りない」状態になり、ミオシンとアクチンは結びついたままになってしまいます。 その結果、筋肉が緊張し続け、「ガチガチに固まっている」といった感覚につながるのです。
⸻ ■ 精神的なストレスも関係している?
実は、ストレスや不安などの精神的な要素も筋肉に影響を与えることがあります。
ストレスが高まると、自律神経のうち交感神経が優位になり、筋肉は自然と「緊張」しやすい状態になります。
リラックスがうまくできず、筋肉が縮んだ状態が続くと、徐々に「固い」と感じる箇所が増えていきます。
心と体はつながっている、とよく言われるように、筋肉の固さにもメンタル面が深く関わっているケースがあるのです。
⸻ ■ 整骨院でのサポートは「ゆるむ力」のサポート
アクティブレスト整骨院では、このような筋肉の状態を丁寧に確認しながら、やさしい手技やストレッチなどを通じて、筋肉が自然とゆるむ力を引き出すお手伝いをしています。
固くなってしまった筋肉は、急に無理に動かそうとするよりも、少しずつ刺激を与えながら
「血流を整える」
「神経をリラックスさせる」
など、段階的なアプローチが効果的です。 また、日常生活の姿勢や動作の癖も含めて見直すことで、「固まりにくい体」を目指すことができます。
⸻ ■ 放置するとどうなる?「筋肉の固さ」は連鎖しやすい
筋肉の固さを放っておくと、その周辺の関節や別の筋肉にも負担がかかり、次第に他の不調へと広がってしまうことがあります。 例えば、首の固さが原因で肩や背中に違和感が出たり、腰の筋肉の硬直が原因で股関節の可動域が狭くなる、などです。 だからこそ、「少しおかしいな?」と感じた時点でのケアがとても大切なのです。
⸻ ■ 参考研究からわかること
筋肉の硬さや柔軟性に関しては、学術的な研究でもその仕組みが解明されつつあります。 たとえば、順天堂大学の研究では、ミオシンとアクチンの結合状態が筋肉の弾力性に影響を与えることが報告されています(参考PDF)。
また、科学研究費助成事業(科研費)による報告書でも、筋肉の収縮が筋硬度に影響する可能性があると示されています(PDFはこちら)。
これらの研究からも、「筋肉が固くなる」という現象は、体内で起きる微細な変化の積み重ねであることがわかります。
⸻ ◆ まとめ
「筋肉が固い」という感覚は、単なる疲れや加齢だけでなく、ミオシンとアクチンの動き、血流、ストレスなど複数の要素が重なって起こるものです。 アクティブレスト整骨院では、そうした筋肉の仕組みに着目しながら、お一人おひとりに合わせたケアをご提供しています。
日常の「ちょっと気になる」を放置せず、ぜひ早めのケアで快適な身体づくりを目指しましょう。 「体が重い」「なんとなく張っている」と感じたら、ぜひお気軽にご相談ください。